楓とは

日本人にも馴染みの深い木材系印材

楓は日本では野山に普通に自生している木で、秋を歌った童謡にもたびたび登場しており、万葉集にもその名前が歌われています。葉がカエルの手のように見えるころから「かえで」という名前で呼ばれるようになりました。日本人には馴染みの深い樹木のひとつですが、それでも昔と比べて少なくなってしまいました。

印鑑に使用される楓は北海道産のものが多く使用されています。北海道には数々の自然が残っており、豊富な樹木の素材が採取することができます。これは環境保護に配慮しながら計画的、かつ合法的に伐採されたものを使っており、樹木の生育に欠かせない伐採の副生成物を利用している形です。

他にもカナダのハードメープルを使用しているケースがあります。このふたつを樹脂で固め、合わせて使用している印材も多く見られます。この樹脂は人畜無害なものであり、木と樹脂のよさをお互いに引き出した楓の印材は「エコ印材」としての側面があります。

大場
大場

楓は飴色の美しい色合いで、最近にとくに人気の出ている印材です。水牛の角や象牙に比べて強度があり長期保管に適しています。印鑑にとってゆがみや割れは大敵ですから、特殊加工によって高い耐久性を得た楓はこの点でも優れた印材なのです。

シャープな印影も魅力

楓を使用した印鑑はずっしりとした重みのある形とは裏腹に、押印した印影はシャープですっきりしており、その印影の鮮やかさに驚く人も少なくありません。このため、銀行や実印などの重要な書類に使用する印鑑にも適している素材と言えるでしょう。また、耐久性があることから、会社の印鑑など不特定多数の人が頻繁に使う会社の印鑑にも適しています。実際、会社の角印・丸印のセットで販売されていることも少なくありません。

大場
大場

楓は現代的な印鑑として注目されている印材で、自分用にはもちろんのこと、成人式や入社祝いのプレゼントとしても人気は高まっています。古き良き時代の伝統を受け継ぎ、なおかつ新しい技術を取り入れた楓の印鑑は多くの人がご満足いただいているようです。