入籍(結婚)予定だけど、どのような印鑑を作ればいい?

「結婚」を機に、印鑑を新しく作りたいというカップルは多いと思いますが、どういった印鑑を用意しておけばいいか、気になる人は多いはず。

印鑑のサイズは? 材質は? 彫り方はフルネーム・名字・名前のうち、どれがいいの? …など、いろいろな疑問が出てくるでしょう。

そこでこの記事は、結婚(入籍)の際に、どんな印鑑を作ったらいいか解説します。印鑑選びに悩んでいるカップルは、こちらの記事を参考にしてください。

作る印鑑は実印・銀行印・認印の3点

結婚や入籍に合わせて印鑑を作るニーズが多い理由は、引っ越しに伴う転入届や銀行口座の名義変更など、多くの手続きで必要になるからです。

新生活を迎えた途端に印鑑を使う機会が増えますが、旧姓からパートナーの姓に変えると、それまでの旧姓の印鑑では手続きができなくなります。そのため、できるだけ早い段階で新しい印鑑を用意しておきましょう。

※婚姻届は旧姓の印鑑で手続きをおこなうので、処分しないように気を付けてください。

結婚に合わせて作る印鑑は、新姓の実印・銀行印・認印の3本が一般的です。

実印は一戸建てやマンションなどの購入などに必要です。銀行印は銀行口座やクレジットカードの名義・住所変更などに、認印は引っ越しに伴う転出・転入届に使います。また、宅配便の受け取りや簡易な契約書などにも認印が必要です。

一般的な印鑑のサイズ、材質、書体はこれ

実印・銀行印・認印でよく使われるサイズや材質、レイアウトなどを下にまとめました。印鑑の形状は、長年の慣習として「丸棒」を使うのが一般的です。

※丸棒とは真っ直ぐで天頂部が丸みを帯びたハンコのことで、印面(文字が彫られたハンコの底面のこと)は丸型をしています。

実印

・一般的なサイズ

男性用…直径15〜18mmの丸印

女性用…直径13.5〜15mmの丸印

・一般的な材質

黒水牛、牛角、チタンなど

・一般的なレイアウト

フルネーム(戸籍に登録された姓名)、下の名前

・一般的な書体

篆書体、古印体

一戸建てやマンションを購入するなら実印は必須アイテムです。自分の意思を表す証明ツールとして最も信頼性が高い印鑑で、そのためフルネームで作るのが一般的です。

ただし、あえて「下の名前だけ」で作るという人もいます。例えば離婚して旧姓に戻った場合、フルネームが入った実印は使用できません。作り直しのリスクを考えると、下の名前で実印を作るのも1つの方法かもしれませんね。

気を付けたいのが、実印用の印鑑を作っても実印の効力はないということ。新居のある自治体で印鑑登録を済ませることで、初めて実印として使用できるようになります。

なお、登録できる印鑑のサイズは自治体によって規定されています。他にも「ゴム印は不可」「判読できない文字は登録できない」などの決まりがあるので、印鑑を作る前に自治体に確認しましょう。

銀行印

・一般的なサイズ

男性用…直径13.5〜15mmの丸印

女性用…直径12〜13.5mmの丸印

・一般的な材質

黒水牛、柘(つげ)など

・一般的なレイアウト

姓のみ、下の名前のみ

・一般的な書体

篆書体、古印体

銀行印は、銀行など金融機関に届出をしている印鑑のことで、銀行の名義・住所変更にも必要です。フルネームでも作製できますが、「姓のみ」や「下の名前のみ」で横書き(右から左)にして作ることが多いです。理由は縦書きの実印・認印と区別がしやすいから。もちろんフルネームでも銀行印として登録できます。実印よりも小さなサイズのものが一般的です。

また、姓とイラストを一緒に彫刻した印鑑も銀行印として使える場合もあります(金融機関によって対応は異なります)。実印と違って遊び心のある印面が作れるのも銀行印の魅力ですね。

認印

・一般的なサイズ

男性用…直径10.5〜13.5mmの丸印

女性用…直径9〜12mmの丸印

・一般的な材質

柘(つげ)、黒檀、アクリル

・一般的なレイアウト

姓のみ

・一般的な書体

古印体、楷書体、隷書体

荷物の受け取りや職場での回覧用など、使われることが多い認印。引越しにともなう転出・転入届に必要なので、早めに用意しておきましょう。実印や銀行印よりも小さなサイズで、印面は姓のみとし相手に分かりやすい書体で作るのが一般的です。

ちなみに宅配便の受け取りの場合、朱肉のいらないスタンプ(一般的に「シヤチハタ」と呼ばれるタイプ)で受け取りの確認ができるので、この機会に用意しておくのもいいでしょう。

夫婦ペアのデザインで特別感を演出

ここまで、「結婚(入籍)の際にどういった印鑑を作ればいいのか」について紹介しました。

結婚式の段取りや新居探し、引っ越しなど多くの準備がありますが、できれば入籍前に新しい印鑑を作っておきましょう。転入届や名義変更などの手続きで必要になるので、お早めに。

印鑑を新調する場合、夫婦ペアのデザインにするカップルが多く見られます。「同じ姓でおそろいのものを作るのが初めて」という人がほとんどなので、特別なイベントのように感じますね。ぜひ、好みの印鑑をじっくり選んでみてください!