柘(あかね)とは

印鑑を作るとき、どんな素材を選ぶかで印鑑の品質や耐久性が大きく変わります。特に実印や銀行印のような重要な印鑑は、一度作ると長く使うものなので、素材選びはとても大切です。そんな中で昔から人気があるのが「柘(あかね)」です。木製印鑑と聞くと、多くの場合この柘を指すほど一般的な素材です。

柘は繊維の密度が高く、木材の中では硬さと適度な粘りを兼ね備えています。この性質のおかげで、印面の彫刻に向いており、捺印したときの印影も美しく仕上がります。だからこそ、昔から印鑑の定番素材として広く使われてきました。

本柘と柘(あかね)

柘には「本柘(ほんつげ)」と「柘(あかね)」の2種類があります。本柘はその名の通り、本物の柘の木から切り出した素材で、非常にきめ細かく耐久性に優れています。しかし、この木は成長が遅く、大木にならないため、印材として使える部分が限られています。そのため希少性が高く、価格も高めです。特に高級な本柘は、実印や銀行印を長く使いたい方に選ばれることが多いです。

一方、あかねは本柘の代用材として使われる木材で、東南アジアやタイなどで採れるものが多いです。成長が早く、大きな木になるため、印材として大量に確保でき、価格も比較的安価です。かつては「シャム柘」と呼ばれていましたが、産地の違いによる混乱を避けるため、現在では「柘(あかね)」という名前で呼ばれています。

あかねの特徴は、コストパフォーマンスの高さです。本柘に比べると木目がやや粗く、硬度も劣りますが、印材としては十分な品質を持っています。特に実印や銀行印を初めて作る方や、予算を抑えたい方にはおすすめの素材です。大きなサイズの印鑑も作りやすいので、法人印や角印などにもよく使われています。

木材系印材のメリットとデメリット

木材系の印材は、自然な風合いと温かみが魅力です。手に持ったときの感触も心地よく、昔から日本の印鑑文化に深く根付いています。木材は加工しやすく、細かい彫刻にも対応できるため、印影の美しさを求める方に向いています。

ただし、木材にはデメリットもあります。朱肉の油が染み込むと劣化しやすく、印面が欠ける原因になります。特に実印や銀行印は重要な印鑑なので、欠けてしまうと彫り直しが必要になることもあります。使用後は朱肉をしっかり拭き取り、直射日光や高温多湿を避けて保管することが大切です。

実印や銀行印は、契約や金融取引など重要な場面で使われるため、耐久性と信頼性が求められます。本柘は高級感と耐久性を求める方に最適ですが、価格が高めです。一方、あかねはコストを重視しつつ品質も確保したい方に向いています。どちらも印鑑として十分な性能を持っていますので、用途や予算に合わせて選びましょう。

実印や銀行印を新しく作るなら、信頼できる専門店を選びたいものです。印鑑の匠では豊富な材質やサイズから選べるだけでなく、オンラインで簡単に注文できるので、忙しい方にもぴったり。初めての方にもわかりやすい説明があるので安心です。

印鑑の匠では、本柘やあかねを使った印鑑のほか、法人印や角印なども取り扱っています。高品質な印鑑を手軽に作れるので、長く使える一本を探している方におすすめです。

保管法

木材系印鑑一般に言えることですが、朱肉の油が染みこむと劣化して耐久性が落ち、印面の欠けの原因になります。欠けが大きいと特に実印や銀行印の場合は彫り直しをすることになってしまいます。印鑑の使用後は朱肉をきちんとふきとることでこのような劣化を防ぎ、長く使用することができます。

まとめ

柘(あかね)は、コストパフォーマンスに優れた印材で、実印や銀行印を初めて作る方にもぴったりです。本柘は高級感と耐久性を求める方におすすめですが、あかねも十分な品質を持っています。印鑑はあなたの信用を象徴するもの。素材選びから保管方法までしっかり考えて、長く使える一本を手に入れましょう。

印鑑を作るなら、ぜひ印鑑の匠をチェックしてみてください。あなたにぴったりの実印や銀行印がきっと見つかります。

大場
大場

業者によっては「あかね」と本柘をはっきり区別していないことがあって、値段による判別もなかなか難しかったりします。実際に柘材を用いた印鑑を購入する場合は、この両者をはっきりと区別して扱っているところを選ぶのがオススメです!