婚姻届に印鑑は必要?不要?

結婚を控えるカップルにとって欠かせない書類と言えば「婚姻届」です。

結婚の受理を認める公的な書類ですが、手続きの際、印鑑は押した方がいいのでしょうか?
婚姻届は二人の新しい人生のスタートを象徴する大切な書類です。間違いや不備があっては、受理されないなどのトラブルを引き起こすこともあります。
そこで、この記事は「婚姻届に印鑑は必要?不要?」をテーマに解説します。

婚姻届の押印は「任意」でも押した方がいい理由

もともと婚姻届をはじめとする戸籍関係の届出書には、本人確認のために「署名」と「押印」のセットが義務づけられていました。


印鑑は日本独自の文化で、本人の意思を「証明」するために長らく使われています。役所に提出する婚姻届も同様に、夫・妻・証人それぞれの印鑑が必須でした。

ところが2021年1月1日に「押印を見直すための政令改正」が施行され、婚姻届を含む戸籍届出の押印は「任意」となりました。つまりこれまで義務だった押印が、「印鑑を押す・押さないにかかわらず婚姻届は受理される」ことになったのです。

じゃあ印鑑を押さなくてもいいね、と考えがちですが、「できる限り押印するのがおすすめ」です。
理由は、本人確認の証明がより確実になるからです。署名のみよりも、本人の印影があることで第三者のなりすまし防止につながります。また、婚姻届は公的書類であり、印鑑を押すことで提出時に丁寧な印象を与えることができます。

「記念に残す」点においても押印は大切な行為です。婚姻届の控えを思い出として保管するカップルは多く、印鑑を押すことで「正式な書類」として記念に残ります。なお婚姻届を残すには、書類記載後にコピーを取る、写真を撮る、といった方法があります。

このように押印は義務ではなくなりましたが、結婚という人生の節目を大切に形に残すという意味でも、印鑑を用意して押すのがよいでしょう。

ところで婚姻届の書式には「証人欄」が設けられています。こちらも押印は任意となっていますが、証人2名の署名と印鑑がある方が書類として確実です。
役所によっては印鑑を求められる場合もあるため、念のため証人には印鑑の準備を伝えておくと安心です。

婚姻届に押すのは認印やシャチハタでもいい?

婚姻届は公的書類なので、一見「印鑑も実印がいいのでは?」と思いますが、必ずしも実印を使う必要はありません。銀行印でも市販の認印でも、朱肉を使う印鑑なら問題なく使用できます。
印面のサイズは、直径10.5mm~18mmが一般的。男性はやや大きめの13.5~15mmが、女性はやや小さめの12mm前後だとバランスよく押せます。

ただし、100円ショップで売っている100均の印鑑は避けた方が無難です。
大量生産で作られた既製品のため、同一のデザインが多く、本人確認の信頼性に欠けるからです。また、印面の精度が低く印影がかすれやすい、というのも理由です。
初めて二人で作る公的書類を思い出に残すにはふさわしくありません。晴れの日だからこそ、品質がしっかりとした印鑑で押印したいですね。

また、ゴム印やシャチハタ(浸透式のスタンプ)の使用も避けましょう。印面が変形しやすい・インクがにじみやすいことから、印影のバラつきが生じるためです。
シャチハタはインクが染み出る構造上、印影が劣化しやすく、書類の保存性にも欠けます。婚姻届は長年保存される重要書類なので、朱肉を使って鮮明に押せる印鑑が望ましいです。

先ほど述べたように押印自体は任意です。不鮮明な印影でも受理されないわけではありませんが、ゴム印や浸透印はできる限り選ばないようにしましょう。

婚姻届の印鑑は旧姓・新姓のどちらを使えばいいのか

婚姻届に押す印鑑は、「旧姓」と「新姓」のどちらを使えばよいのでしょうか。

結論を言うと、「旧姓」の印鑑を使います。
婚姻届の提出時はまだ婚姻は成立しておらず、婚姻届が受理されることで、初めて新しい姓が効力を持ちます。

つまり、届出時点では旧姓が正式な氏名となります。そのため、新姓の印鑑で押してしまうと「本人の署名と一致しない」と見なされ、受理されない可能性があります。

また、婚姻届が受理された後、旧姓の印鑑をすぐに処分することはやめましょう。
例えば次のような場面で、旧姓の印鑑が必要になるケースがあります。

・勤務先で旧姓を使用し続ける場合
・銀行口座やクレジットカードなど、旧姓名義の手続きが残っている場合
・年金や保険などの名義変更に一時的に旧姓が必要な場合

このように旧姓と新姓の印鑑を両方持っておくと、何かと便利です。
新しい姓の印鑑は婚姻届が受理された後に作成すれば、問題ありません。

また、婚姻成立後に姓が変わる場合には、様々な手続きにおいて新しい姓での印鑑が必要となります。

そのため重要な契約など急を要するような手続きに備え、実印・銀行印・認印などを早めに新調しておくと、様々な手続きに対してスムーズに対応できます。

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婚姻届の押印に失敗、印鑑を押し直してもOK?

ここまで「婚姻届に印鑑は必要?不要?」について解説しました。

2021年の法改正以降、婚姻届の押印は「任意」となりました。
つまり印鑑を押しても押さなくても、提出する婚姻届としての効力は同じということです。

とはいえ、印鑑を押すことで本人確認の証明がより確実になり、第三者のなりすまし防止につながります。
また、結婚という人生の節目に提出する書類のため、「印鑑を押したい」という人は少なくないはず。
せっかくの機会です。ぜひおふたりの印鑑を婚姻届に押して、新しい生活をスタートさせてはいかがでしょうか。

婚姻届に印鑑を押す際に気をつけたいのが、印影がかすれたりさかさまになったりといった押しミスが発生したときです。
押印が任意となった今、こういったミスは特に問題になることはありません。もし婚姻届をきれいな状態で記念に残したいなら、新しい婚姻届に書き直した方がいいですね。婚姻届は役所の窓口でもらえるほか、自治体によってはオリジナルデザインの「記念婚姻届」も配布されています。何枚か予備をもらっておくと安心です。