行書体は、楷書体を少し崩した柔らかな字体で、書道の筆で書いたような流れる線が特徴です。線の太さにメリハリがあり、動きのある文字はとても上品で、優しい印象を与えます。このため、女性を中心に人気が高く、認印やおしゃれな印鑑に選ばれることも多い書体です。

しかし、行書体は「見た目の美しさ」だけで選んでしまうと、実印や銀行印として使う場合に注意が必要です。なぜなら、これらの印鑑は本人確認や重要な契約に使われるため、字体の選び方がセキュリティにも関わってくるからです。
行書体のメリットとデメリット
メリット
- 日本らしい美しさと流麗さがあり、上品な印象を与える
- 認印や特別な用途の印鑑にぴったり
- 三文判のような単調な字体にならず、個性を出せる
デメリット
- 読みやすい反面、複製されやすい側面がある
- 横幅を広く取りにくく、文字数が多い場合は詰まって見える
- 線が細い部分が多く、衝撃で欠けやすい
実印や銀行印に使う場合はこうした特徴を理解したうえで選ぶことが大切ですが、多くの人が見なれている字体で、三文判で使われるような単調な文字にはなりませんので、認印の中でもやや特別なときに使用するような印鑑にも使える字体です。
印材選びのポイント
行書体は繊細な彫刻になるため、天然石の中でも、硬度が低いものやひびが多いものなど、どちらかというと観賞用に使用される印材は避けた方が無難です。印材は硬さと粘りのあるものがおすすめです。
- 水牛:耐久性が高く、長く使える素材。黒水牛やオランダ水牛は特に人気。
- チタン:金属素材で非常に丈夫。印影が鮮明に出やすく、長期使用に向いています。
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実印や銀行印を作る前に仕上がりをイメージできるので、失敗がありません。字体や素材の組み合わせをじっくり検討して、自分にぴったりの印鑑を選びましょう。
まとめ
行書体は、日本らしい美しさを持つ魅力的な書体です。柔らかな線と流れるような文字は、認印やおしゃれな印鑑にぴったりですが、実印や銀行印に使う場合は注意が必要です。耐久性やセキュリティを考え、印材選びや印影確認をしっかり行うことが大切です。
印鑑は一度作ると長く使うもの。だからこそ、見た目だけでなく、機能面や安全性も考えた選び方をしましょう。

機械彫りであれば、金属のように硬く変質しにくい印材でもこの書体で印鑑を作ることができます。印影が鮮明に出やすい印材を使うほど行書体の優美な文字がきれいに映えますので、材質選びにも注意しましょう。日本らしい字体ですので、華やかなカラーのものやデコレーションしてある印鑑よりもシンプルで素材の良さが感じられる印材で作成した方がより上品に仕上がりますよ。
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