幸せになりたい、仕事で成功したい、欲しいものを手に入れたい。誰しも、そういった願いを持っているはずです。
世の中には「開運」を呼び込むためのアイテムがいろいろあります。お守りやパワーストーン……そして印鑑もその1つです。実印や銀行印など、自身の名前が刻まれた印鑑は、書類に押すことで自分の意思をはっきりと示すことができます。言ってみれば自分の分身のような存在ですね。
そんな自分自身を表す特別なアイテムだからこそ、「運を開く印鑑が欲しい」という気持ちが、強く働くのでしょう。
そこでこの記事は、開運に適した実印(印鑑)の選び方について紹介します。
一般的な印鑑は黒水牛、薩摩本柘
開運の考えを取り入れて実印を作る場合、「九星」や「四柱推命」などの占術をもとに印鑑の材質(印材)を選び、文字を作るのが一般的とされています。
これは印鑑の販売店によって考え方が異なるので、「この占術だから絶対に正しい」とは言い切れません。「自分にはこれがピッタリ」と思えるような開運印鑑をぜひ見つけてください。
なお、印鑑の匠ドットコムで開運印鑑(実印、銀行印)を作成する場合、
1、九星に基づいて希望の印材を選ぶ
2、印相体の書体で印面彫刻する
というシンプルな方法でおこないます。ちなみに認印は、判読のしやすさを考慮して、開運にこだわらず楷書体での作成がお勧めです。
それでは順を追って説明します。
まず「1、九星に基づいて希望の印材を選ぶ」について。
「九星」とは、古代中国から伝わる運勢判断に用いる9つの星のことです。次の9つの種類に分けられます。
・一白水星(いっぱくすいせい)
・二黒土星(じこくどせい)
・三碧木星(さんぺきもくせい)
・四緑木星(しろくもくせい)
・五黄土星(ごおうどせい)
・六白金星(ろっぱくきんせい)
・七赤金星(しちせききんせい)
・八白土星(はっぱくどせい)
・九紫火星(きゅうしかせい)
人の生まれ年によってどの星にあてはまるかが決まり、それぞれの星に適した印材も分かります。
例えば平成3年の生まれの人は「九紫火星」にあたります。「直観力がありテキパキと物事を進めることに長けている」と言われています。
九紫火星の場合、黒水牛、薩摩本柘の印材が良いとされています。角(黒水牛)、木(薩摩本柘)と、いずれの印材も天然素材から作られたもので、押しやすさなど印鑑としての機能性は十分です。この中から好みのものを選んでいただきます。
ちなみに、開運用の印鑑を作るときはこの3種類の印材が一般的です。「生命を宿した素材なので、人にエネルギーを与えてくれる」という考えが背景にあるようです。
一方で、金属のチタンやプラスチック製など人工的に作られた印材は、「開運用には適さない」と言われていますが、気にしすぎる必要はないでしょう。あなた自身の目で好みの印材を選んでくださいね。
開運用のお勧めの書体は?
次に「2、印相体の書体で印面彫刻する」について。
印鑑に使われる書体はさまざまありますが、開運用の書体として最もポピュラーなのが「印相体」です。
印相体は古代中国より伝わる「篆書体」から派生して作られた書体で、大正から昭和初期に日本で誕生したものと言われています。「八方篆書体」や「吉相体」とも呼ばれています。
文字が印面の枠に接しており、中心から外に八方に流れるような字形になっているのが特徴です。印鑑の円形を占いの八方位に見立て、その方角の枠に文字の端をつけることで、運勢の吉凶を表します。易占的な要素を取り入れているので、開運用の書体によく使われているわけです。
また、印相体は複雑な字形の篆書体をベースにしているため、他の書体に比べて可読性が低く偽造や盗難防止にも効果的と言われています。運気アップが期待できるだけでなく、印鑑としての機能も優れているのですね。
背中を押してくれる印鑑選びを
ここまで、開運に適した実印(印鑑)の選び方について紹介しました。
開運の考えを取り入れて印鑑を作る場合、九星や四柱推命など、さまざまな占術が用いられています。どのやり方が正解か、というものはありません。「運を切り開いてより豊かに生きたい」と背中を押してくれるものなら、どんな印鑑でもいいと考えます。
開運用に使われる印材は、黒水牛、薩摩本柘の3種類が一般的ですが、好みのものを選ぶといいでしょう。文字を彫る書体は、易占的な要素を取り入れた印相体がポピュラーです。他の書体に比べて可読性が低いので、偽造や盗難防止の効果も期待できます。
なお印鑑の匠ドットコムでも、印相体の書体を扱っています。文字の特性上、文字の大きさが他の書体のように選択できず、「大きめ」のみとなります。
また、数年に1回程ですが、印相体で印鑑を作ると市区町村から「実印登録ができない」と言われる場合がありますので、その際はご連絡ください。