
経理や事務の仕事をしていると、伝票や帳簿に「消耗品費」「旅費交通費」などの勘定科目を書く機会が多いですよね。しかし毎回ペンで書くのは手間がかかるし、書き間違いも起こりやすい…。
そんなときに役立つのが「科目印」です。スタンプひとつで必要な科目を手早く綺麗に押せるので、作業効率がアップします。
この記事は、科目印の種類やサイズといった基本的な知識から、購入できる取扱店やオーダーメイドの方法まで詳しく解説します。
科目印の種類とサイズは?どんな時に使うの?
「科目印」とは、帳簿や仕訳伝票に勘定科目を押すためのスタンプのこと。
例えば「現金」「売上高」「受取利息」といった科目を、ペンで書く代わりにスタンプで記載できます。手書きの手間を減らせるだけでなく、字のゆらぎや書き間違いも防げるので、事務作業をする方や個人事業主にとって便利なアイテムです。
科目印には会計処理でよく使う科目が揃っています。例えば、
・資産の部:「現金」「当座預金」「売掛金」「立替金」など
・負債の部:「買掛金」「未払費用」「借入金」など
・費用(経費)の部:「旅費交通費」「通信費」「消耗品費」「水道光熱費」など
・収益の部:「売上高」「受取利息」「雑収入」など
このように、必要な科目のスタンプを手元に置いておくと、毎日の仕訳や伝票処理がスムーズになります。
ところで、科目印には大きく分けて「ゴム印タイプ」と「浸透印タイプ」の2種類があります。
・ゴム印タイプ…スタンプ台のインクをつけて押す、昔ながらのタイプ。クッション性の高いゴム印タイプは押し心地がよい。印面の種類が豊富で、比較的安価なのも特徴。
・浸透印タイプ(シャチハタなど)…本体にインクが内蔵されていて、スタンプ台を使わずそのまま押せるタイプ。大量に押す事務仕事などに適している。
また科目印の中には、本体のボディカラーを科目のカテゴリごとに色分けして使いやすくしたタイプもあります。
科目印を扱うメーカーは下記のサンビー、新朝日コーポレーション、シャチハタが代表的です。
・サンビー「勘定科目印」…豊富な科目数が揃ったゴム印タイプ。科目ごとにボディが色分けされているので探しやすい。

・新朝日コーポレーション「カラー科目印」…全213種類が揃うゴム印タイプの科目印。5色で色分けされている。
・シャチハタ「Xスタンパー 科目印」…浸透印タイプの科目印でスタンプ台が不要。ラインナップが豊富。
科目印のサイズに特に決まりはありませんが、「縦3.5~6mm×横20~30mm程度」が一般的です。例えば、シャチハタ製の科目印でよく使われるのは縦4mm×横21mmサイズのものになります。
その他の科目印では、3.5×20mmや4.5×30mm、6×25mmなどのサイズもあります。使う人にとって、押しやすいサイズのものを選びましょう。
シャチハタの科目印にインク補充する方法
シャチハタ製の科目印は、インクが内蔵されている浸透印タイプなのでスタンプ台なしで使えます。スタンプ台が不要なので非常に便利ですが、長期間使っているとインクが薄くなってしまいます。そのため定期的にインクの補充が必要です。
シャチハタ製の科目印にインク補充する手順は次の通りです。
※同社ではインク補充の目安について「12時間ほど捺印せずに放置しておいた後の、初捺印の印影が極端に薄いとき」としています。
【シャチハタ製科目印のインク補充の流れ】
1、本体のホルダーを取り外して補充口を出す。
2、専用補充インクを補充口に1~2滴垂らす。
3、ホルダーを元に戻して、インクが含浸するまで12時間ほど置く。
4、試し押しをして、印影の濃さを確認する。
一度覚えてしまえば簡単です。繰り返し科目印が使えるので、コストパフォーマンスの面でも安心です。
なお、他社製の浸透印もシャチハタと似た補充方法ですが、必ずスタンプと同じメーカーの補充インクを使用してください。異なるインクを混用すると使用できなくなる恐れもあるので気を付けましょう。
科目印はどこで売ってる?取扱店を一覧で紹介
新しい科目印が欲しい場合、どこに行けば買うことができるのでしょうか。科目印の取扱店を下にまとめました。
【科目印を販売している主な取扱店】
※一部取り扱いのない店舗もあります。
・印鑑専門店(ハンコ屋)
・文房具店
・ショッピングセンター
・百貨店
・書店
・生活雑貨店
・ホームセンター
・家電量販店
・通販サイト
【印鑑専門店・文房具店】
実店舗の中でもっとも品ぞろえが豊富です。店によっては別注品(オーダーメイド)を受け付けているところもあるので、相談してみましょう。
【ショッピングセンター・百貨店・書店】
印鑑・文具売り場を併設しているショッピングセンターや百貨店、書店の場合、取り扱っていることがあります。
【生活雑貨店】
東急ハンズやロフトで科目印を取り扱っています(一部店舗)。
【ホームセンター】
印鑑ケースや捺印マットなどの事務用品コーナーに陳列していることがあります。店内が広いホームセンターの場合、探すのが大変なので店員に聞いてみましょう。
【家電量販店】
文具売り場を併設した大型店では、科目印を取り扱っていることがあります。オンラインショップでも一部商品が販売されています。

【通販サイト】
アスクルやカウネット、モノタロウなどの通販サイトで購入できます。楽天市場やAmazonでも販売されています。
ところで100均商品を扱う100円ショップではどうでしょうか?ダイソーやセリア、キャンドゥなど店舗によってはネーム印を置いている場合があるので、「科目印も売っているかも」と思いがちですが、あまり期待できません。以前は「消費税」「交通費」などの科目印が販売されていましたが、現在は店舗で見かけることが少なくなりました。終売の可能性が高いため、100均よりも他のお店で探した方がいいでしょう。
科目印はオーダーメイドで作成できる
既製品にない種類の科目印が欲しい方は、オーダーメイド(別注)が最適です。オーダーメイドなら、
・自社独自の科目名を入れることができる
・書体(明朝体、ゴシック体など)やレイアウトを選べる
・枠の形状(角枠・丸枠)や枠の有無、インク色を指定できる

こういった要望に応えてくれます。
例えば「広告宣伝費(Web)」や「サブスク代」「IT運用費」など、最近よく使う科目をスタンプにすることで仕訳伝票の記載がしやすくなるでしょう。
ただし、オーダーメイドはデザイン調整などが必要になる分、納期に時間がかかることがあります。また既製品と比べて価格が高くなるので、注文するときは気を付けてください。
オーダーメイドは、印鑑専門店や文房具店、印鑑のネット通販などで受け付けています。
科目印で事務作業をスピードアップしよう!
ここまで科目印について詳しく紹介しました。科目印は経理・事務の作業を効率化する便利アイテムです。

さまざまな種類やサイズがあり、浸透印タイプ(シャチハタ)ならスタンプ台不要で押すことが可能。インク補充すれば繰り返し使えて経済的です。
科目印は実店舗や通販サイトで購入できますが、印鑑の匠ドットコムが運営する「シャチハタ・サンビーの匠」では、シャチハタ製の既製品からオーダーメイドまで幅広く揃っています。
毎日の事務作業をもっとスピードアップさせたい方は、ぜひ「シャチハタ・サンビーの匠」で科目印をチェックしてみてください。

