手続きの代行してもらうときに実印を貸すのは…
なんらかの書類手続きなどを誰かに代行してもらうなどという場面はなくはないのですが、この際実印を貸して欲しいということを言われるというケースをときどき耳にします。特に親子関係の場合などはなんとなく貸してしまいそうになるものです。このような行為に問題はないのでしょうか?
大場
実印というものはあくまで印鑑登録手続きを行った本人自身であることを証明するためのものであり、親子といえども他の人物にその証明物を貸与することは無用なトラブルを生む原因ともなり、おすすめできません!
よくあるのが実印を使って自分ではない人物が借金をしてしまうなどというトラブルですが、実印を押したから100%責任が生じるとは限らず、貸した側にも本人確認が甘かったとして落ち度を認められることはあります。ただこの場合でも弁護士を通した調停になる可能性は高く、そもそも実印を貸したりしなければ発生しないですむトラブルです。
代理手続きでも実印だけは本人で
では代理手続はどのように進めればよいのでしょうか?
大場
自分以外の人物に書類手続き等の代理を依頼する場合、印鑑ごと貸してしまうのではなくて、作成された書面を必ず自分で確認した上で自分の手で実印を捺すようにしましょう。実印を押したから全ての責任は自分にあるとは限りませんが、実印を管理していなかった責任は無用のトラブルという形で自分に返ってきます。自分自身の意志がそこに反映されるという考え方で実印を扱いましょう。
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